2013/10/27

メガソーラーの雑草を草食動物で駆除 これがクリエイティビティだ

今一番ホットな環境・電力業界。福島第一原発の事故以来、代替エネルギーへの注目が日に日に高まっている。

日本各地で大型のソーラー発電施設が作られているが、実は雑草対策が運営者達の悩みのタネになっている。雑草は放っておけばぐんぐん成長してソーラーパネルに影を作り電力変換効率を下げる。特に夏場などは1-2週間に一度くらいのペースで雑草刈りをしないことには電力変換量が下がることだろう。


ソーラー発電といえば、ハイテク技術を活用したエコ施策に思えるが、この雑草狩りという頭痛の種を非常にローテクな方法で賢く対策しているメガソーラー施設がある。

一つは繊維大手企業のニッケが兵庫県稲美町のゴルフ場跡に設置した、22万平方メートルに5.5万枚のソーラーパネルを配したメガソーラー発電所だ。この発電所では六甲山牧場から無償で譲り受けた羊3頭が放し飼いにされ、雑草駆除をしている。もし放し飼いにされている区域を人を使って雑草駆除した場合、年間200-300万円の費用になるという。
現場の点検や糞の掃除なので全くコストをゼロにすることは出来ないだろうが、それでも劇的なコスト削減だと言えるだろう。

もう一か所は大分石油が設置する大分県宇佐市にあるメガソーラー発電所だ。ここでは羊ではなくダチョウによく似た大型歩行鳥類のエミューが放し飼いにされている。雑草刈りだけではなく、最終的にそこで繁殖したエミューを食肉として販売するという一石二鳥(まさに言葉通り)を目論んでいるのだとか。実際、エミューの肉は赤肉で美味であるとされ、原産国のオーストラリアではアボリジニの人達に愛されている食材だという。


こうした草食動物をうまく利用した対策には、動物がパネルを破壊したり配線に噛み付くというリスクがある。だが、草食動物を試験導入してみても、特に被害は出なかったため許可が出たようだ。大分のメガソーラーでエミューを選んだのも、ダチョウでは気性が荒いからという配慮があったとのこと。

草食動物と人間が上手く手を取り合って、ソーラー発電というエコな活動へ向かうのはとても好感が持てることだ。恐らくどんな分野においても、こうしたクリエイティブでローテクな解決法は沢山あるのだろうが、どうしても目的のための技術開発が、技術開発のための技術開発になりがちである。こうした本当の意味でのクリエイティビティを失わずにいたいものだと感じたニュースであった。


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