2013/11/06

Webサービス系Startupの新常識: AARRRモデル 2/3

Dave McLure氏のスライドより

知っている人には今更かもしれな、AARRRモデルについての2つ目のエントリー。このエントリーではAARRRの顧客獲得モデルの概要について説明してみよう。

AARRR顧客獲得モデル

AARRRモデルはシリコンバレーの有名エンジェルVCのパートナーであるDave McLure氏が提唱し、2007年頃から使われ始めた概念だ。WebサービスのStartupが多いシリコンバレー界隈では、定番のモデルとして定着している。

AARRRモデルは、1. Acquisition、2. Activation、3. Retention、4. Referral、5. Revenueというフェーズを経て顧客化、換金化が進むことを示したモデルだ。基本的にはWebサービスのための成功モデルではあるが、クラウドファンディングを経て生まれたハードウェア製品など、Webサービスを活用したあらゆる製品にとって通ずるモデルになってくるのではないだろうか。

Webサービスでは(もちろん他の商品やサービスでも)顧客に自社製品を認知してもらう事が始まりだ。Webサービスの場合、まず顧客に自社サイトを訪れてもらうことが第一歩になる(Acquisition)。マスメディアよりもネットメディアや検索エンジンを通じて自社サイトにランディングすることが多いWebサービスでは、SEO対策やSNSでの集客がポイントになる。

集客したら、次に訪問者に実際にサービスを使ってもらい、ポジティブな体験をしてもらう(Activation)。最近はサービスの使い始めから課金することはほぼ無く、まずは無料会員登録で顧客にサービスを体験してもらうという狙いのサービスが多い。Startup企業は新しいサービスを展開するのだから、新しい何者かもわからないサービスに金を払う人がいるわけがない。だから無料で利用開始できるオプションを提示するというのはごく自然な選択だろう。
会員登録してもらい、利用してもらうというのがこのフェーズでの重要課題になる。

次に来るのは、無料会員になってもらった顧客に引き続きサービスを利用し続けてもらうことだ(Retention)。Webサービスでは無料会員登録してくれた顧客を有料会員にコンバージョンすることに焦ってはいけない。基本的にサービスの認知や集客にかかるコストが低いのだから、コンバージョンを焦って無料会員を逃がすよりも、その無料会員にもっと見込み顧客を連れてきてもらうほうが合理的なのだ。だからまずはサービスの付加価値や体験を高め、無料会員の再利用率を高めることが大切だ。

サービスを気に入った無料会員は、自分のSNSやブログなどのメディアでそのサービスを宣伝してくれることが多い。無料会員が新たな無料会員を連れてきてくれるのだ(Referral)。SEO対策やメディアへの露出によって得られた見込み顧客よりも、口コミで獲得した見込み顧客の方が圧倒的にコンバージョン率が高いのはマーケティングの常識だ。なので、シェアしやすい動画を提供したり、自社製品のTweetを促して特典を提供するような口コミ(CGM)効果を狙ったプロモーションが良く行われている。

そして、最終的に有料会員登録やトークンの販売などで換金化する(Revenue)。Webサービスではまさに「急がば回れ」という言葉の実践で、より大きく儲けたかったら時間をかけて顧客を囲い込み、もっと多くの顧客を集め、そして最後に換金化すべきなのだ。10人から100ドル課金するよりも、1000人から10ドル課金することを狙うべきなのだ。


次回のエントリーでは、なぜWebサービスのStartupにAARRRモデルが必要なのかを考えてみたい。


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