2013/11/02

Yahooパスマーケットを開始したYahooの目論み 2

Yahooパスマーケット
前回に引き続き、YahooパスマーケットでYahooが狙っている目論みについて考えてみたい。
Yahooパスマーケットの説明やその狙いについての説明は、是非前回のエントリーから見ていただきたい。

前回エントリー:

サービスの回遊性を高める

イベントオーガナイズサービスで、Yahooは新たな換金化の強化に挑戦している。

まずはパスマーケットでのリピート購入だ。既存のプレイヤー、例えば電話やコンビニでチケットを販売しているチケットぴあのようなビジネスモデルだと、ユーザーの嗜好を把握するための情報を取得するのが難しい。電話でチケット購入した場合、氏名・住所・連絡先とどのチケットを買った、という情報しか取得できない。そこから予想される趣味嗜好に合うチケットをDMで宣伝するくらいが関の山であった。
しかし、Yahooアカウントの作成を必須にすれば、Yahooサービスやその他連携サービスの利用履歴、購入履歴もわかるし、今の時代オーディエンスデータなどと突き合わせてかなり詳細なユーザー像を捉えることができるだろう。そのユーザーに対して、最適な商品を、最適な方法で、最適なタイミングでプッシュすることができる。するとリピート購入率は既存プレイヤーのそれと比べて大きく上がることだろう。

そして、Yahooの目指す本筋はYahooのサービス間での回遊性を高める戦略だ。
第一に、プレミアムアカウントを登録してもらいさえすれば、他のサービスでプレミアカウントの登録情報を使って決済するハードルが格段に低くなる。ひとつひとつのサービスの課金額や利益率は低くとも、複数のサービスを回遊するようになれば大きな利益を稼ぎだすことが可能なはずだ。
パスマーケットに限らず、最近巷を賑わせているYahooショッピングとオークションの出店料無料化は間違いなくプレミアムユーザーの増加と回遊性を高める戦略に紐づく打ち手だ。


それと同時に、Yahooはパスマーケットでローカル度の高いフラッシュマーケティングを狙っている。これは恐らくYahooの中でも初の取り組みだろう。イベントはある会場に多くの人が同時に集まるという性質を持っているので、その周辺の店舗のクーポン等を配布するという試みだ。

日経MJ 2013/10/30 P.3ーーーーーーーーーーー
ヤフーの実験では、イベント会場内にあるフードコートの食事券を参加者に配布したところ、利用率が非常に高くなった。ヤフーインキュベーション室の稲葉健二室長は「イベントの場合、かならず一定の時間そこにいるので、その人にめがけた販促の効果は大きくなる」と話す。今後はモーターショーの参加者だけに絞って、近隣のガソリンスタンドのクーポンを配るような試みも検討していく。
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イベントという一か所に人が集まるという性質に目をつけたのはクレバーとしか言いようがない。恐らくイベントオーガナイザーサービスの業界でこの手のサービスを提供している企業はまだないはずだ。これを真似ようにも、協賛してくれる店舗を探すための営業人員が必要になるので、Yahooのように体力や他のサービスを持っている大企業が有利になる。無論それは絶対的な参入障壁とは言えないが、一気にユーザーを獲得してしまえば他のスタートアップがたどり着けない優位性になるだろう。


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