2013/12/01

予算を管理するという課長の重要な仕事

課長島耕作

以前、「課長の教科書」の書評に書いたとおり、課長の重要な仕事の一つは予算の管理だ。予算は部長以上の権限者によって各グループに振り分けられるものだ。
その振り分けれた売上と経費を確実に達成しなければ、他に大きな迷惑がかかる

普通の会社ではトップダウン式で予算が組まれる。例えば事業部全体の売上と経費の予算を設定されたら、次は事業部の中の各部にその合計が事業部全体の予算とイコールになるように売上と経費を振り分ける。最後に部全体の予算を各課に振り分けることになる。そして課が予算を持つ最小単位の組織なのが一般的だ。

これは、組織のピラミッドが下に行くにつれて調整の範囲が狭くなるということだ。部であればいくつかの課の間で予算のやりくりが可能だし、事業部ではやりくりできる範囲がさらに大きくなる。だが、課は最小単位のため、経費を浮かそうとすれば何かを切らなければならない。そしてその責任の矢面に立つのは管理職の最低位にいる課長なのだ。部長以上には具体的に実務上何を切るべきかはわからないからだ。

そして課長はその予算編成に関してできるだけ現実的で達成可能な数値とするために最大限部長、事業部長交渉しなければならない。売上予測はできるだけ低く、経費はできるだけ高く。現実的には事業部、部での予算が決まった状態で課長に降りてくるのだからあまり選択の余地はないのだが。


この予算編成を大雑把に、希望的観測で行ってしまうと大きな問題が勃発する。
一つの課で大幅な予算超過が発生すると、部内、事業部内で帳尻を合わせるために他の課の予算を削減しなければならないからだ。

例えばあるIT企業の消費者向け事業部で、既存事業のある課で大幅な経費の超過が発生したとする。すると、その超過した予算を部内、事業部内で帳尻を合わせるために他の課の経費を大幅に削減する必要が出てくる。こうした時に、まず矢面に立たされるのは大抵コストセンターのカスタマーサポートチームの人員削減だったり、新規事業開発チームの新規プロジェクトなのだ。こうしたコストセンターの予算を削減してもすぐに売上には響いてこないので、どうしてもコストセンターから予算を絞られる。だが、消費者の満足度に大きな影響を与えるサポートチームや、事業の長期的な成長を支える新規事業部門の予算削減はボディーブローのように長期的に効いてくることになるのだ。


ある意味、課長というポジションは管理職の一番下のポジションでありながら、求められる能力は部長や事業部長以上と言えるかもしれない。

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