2013/12/26

スタートトゥデイのWEARがもたらすかもしれない市場変化

スタートトゥデイのWEAR

スタートトゥデイは今年の10月31日にWEARという新しいサービスを提供し始めた。主に店頭のアパレル商品についているバーコードをスキャンしてゾゾタウンの中から検索してくる機能、そしてその商品の着こなし例を提示してくれる機能、そして自分が持っている服をデータベース化し、日々の自分の着こなしも保存できるマイクローゼット機能だ。

前者のバーコードスキャン機能はよくあるO2O(この場合offline to online)を補助する機能で、客を奪われる商業施設から物議を醸しだされている機能だ。実店鋪で商品をスキャンしてゾゾタウン経由で購入しても、ユーザーがスキャンを実行した商業施設にお金を落とすような仕組みにしている。だが、ほとんどの商業施設が猜疑心を持っており、有名な商業施設ではWEARを取り入れているのはパルコぐらいだ。

バーコードスキャン機能によるO2Oとマネタイズは分かりやすいモデルであるが、本当に台風の目になりそうなのはマイクローゼット機能だ。マイクローゼット機能がどのような可能性を持っているかについて考えてみたい。

雑誌化

これまでアパレル雑誌は、ある意味編集者が流行をユーザーに押し付けるようなところがあった。だが、WEARのおかげで誰もが手軽に自分の着こなしを共有できるようになると、おしゃれな人達が自らのフォロワーを持つようになりこのプラットフォーム上に無数のファッション雑誌を生み出すことになるだろう。

そうなればしめたもので、オシャレリーダーのコーディネート商品を簡単に購入できる仕組みを付けて、ゾゾタウンへ流入させることができる。いわば雑誌を出版している会社が雑誌に掲載している全ての商品を販売するようなものだ。マネタイズも容易だろう。
また、雑誌の広告のように、宣伝費用を支払った企業の服が含まれる着こなし画像は上位に掲載するといったような方法で、アパレル企業にマーケティングツールとして提供し、さらなる換金化をも可能だ。

製造工程の逆転

WEARはもしかしたらこれまでのファッション業界の流れを大きく変えるかもしれない。

従来は雑誌がトレンドを伝える→トレンドに合わせてメーカーが商品を開発する→消費者がトレンド商品を購入する、というのがこの業界の主流の流れだ。消費者は本質的に受け身で、店舗で見つけたものから選択することしかできず、アパレル企業もまた売れるか売れないか分からない状態でデザイナーを信じて商品を製造するしかなかった。
だが、WEARというプラットフォームが普及すれば、こういうトップスにこういうボトムスを合わせたいという消費者のニーズを商品製造前にデータから分析することができるようになるだろう。そうすれば消費者はアパレル商品の製造に間接的に影響力を持ち、自分が本当にほしい商品を手に入れることができるし、アパレルメーカーも製造前から売れる商品を売れるだけつくることができ、廃棄ロスを減らして利益率を高めたりセールによる在庫処分を減らして商品単価の低下を防ぐことができる。また、こんな商品が欲しいといっている消費者へ、企業から1to1マーケティングでプッシュすることができるだろう。
 
 

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