2014/01/19

Amazonが購入前に出荷を開始するという異次元の事態に

米国Amazonが注文前に商品を出荷するサービスを検討中との情報が流れた。釣りのようなタイトルだが、倉庫で人が棚に商品を探しにい行く従来のピッキング作業を逆転して、動く棚がピッキング作業員に商品を持ってくるというイノベーションを起こしたAmazonだ。あながち夢物語とも言い切れない。

実際に記事を読んでみると、やはりAmazonはどこまでイノベーションを続けるのかと驚かざるをえない内容だった。



私は購入ボタンをクリックする前からAmazonが購入者に配送を開始するのか、というSF映画のようなことを想像していたがそうではないらしい。Amazonがやろうとしていることは、利用者が購入する前に別のハブにある在庫を最寄りのハブへ動かすという仕組みだ。ある商品を一定時間商品説明を閲覧してカートに入れたら購入する確率が高いので、その商品の在庫をその利用者の最寄りのハブに移動させる、という具合だ。要はAmazonのサイトにおけるユーザーの全行動をビッグデータとして分析し、購入に紐づくと思われる行動を洗い出し、その行動をユーザーが見せたら商品在庫を動かすのだ。ある意味、オーディエンスデータから最適な広告をサイトに挿入するウェブ広告の仕組みに近い。

なぜこのような仕組みをAmazonが必要としているかと言うと、米国のような広大な国ではいくつもの倉庫が必要になる。Amazonのように配送スピードにこだわる企業は、より狭いエリアを担当するハブと呼ばれる倉庫を置き、短時間で配送できるエリアを増やす。だが、単純にハブを物理的に増やせばすむ簡単な問題ではない。ハブを分散させればさせるほど全体の在庫の数が増えていくことになるし、かといって在庫を減らせば減らすほど購入者近くのハブで在庫切れを起こし、結局遠くのハブから商品在庫を移動させることになり、配送時間の短縮とコスト削減は実現されない。

購買データから各ハブにおける在庫を推測し最適化する取り組みはAmazonも手を入れていることだろう。これからは購買データではなく、購買以前の行動データに一歩遡ってデータを分析し、在庫を最適化するというのが今回の取り組みだ。

この仕組みは予測の精度が致命的に重要だが、購買前の行動はサイトのデザインなどもろもろの理由で変わっていくことも考えられるため非常に難しいだろう。だが、Amazonならやりきってしまうのではないかという期待がある。
そしてAmazonはさらにECの世界で他社をよせつけず独走していくのではないだろうか。


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