
プラットフォームという言葉を最近みなさんもよく耳にするのではないだろうか。
特にAppleがiOSデバイスとiTunesで包囲網を引いてきたり、SNSやソーシャルゲームの発展に伴ってプラットフォームという言葉が使われる機会が増えてきた気がする。
このプラットフォームというやつは、ビジネスの世界では誰もが手に入れようとする「宝の地図のありか」のようになっている。
なぜなら、一大プラットフォームを築いた企業は大きな収益と競合優位性を保つことができるからだ。
プラットフォームを築くことができた企業がどのようなメリットを享受したか見てみよう。
ちょっとその前に、プラットフォームという言葉の意味をご存知だろうか?
実は私もはっきり理解しているとは言いきれないので、一緒にお勉強しましょう。
Wikiによると、プラットフォームのもともとの意味は「鉄道駅、倉庫、自衛隊駐屯地などに備わる、列車・トラック・運搬用トレーラーの、旅客の乗降や貨物の荷役を行うための台状の設備」とある。
ここから派生して、何かの土台となるものを何かとプラットフォームと呼ばれるようになった。
IT用語で言えば、特定のソフトウェアやシステムが稼働する環境全体をひっくるめてプラットフォームと呼ぶし、ビジネスでは様々な小売業者が出店できるECモールをプラットフォームを呼ぶ。
かと思えば、どんな小売業もコレがなければ始まらないクレジットカード決済もプラットフォームと呼んだりする。
そしてSNSも、そう、もちろんプラットフォーム。
よく考えれば考えるほど、定義があやふやでいろんなものがプラットフォームに当てはまってくる。
少なくともビジネス用語で言われるプラットフォームは、他のサービスのベースとなる基盤・環境であるということ以外に、核となる企業を中心としたアライアンスが見られること、顧客の囲い込みが狙いだということが共通している。
必ずアライアンスがあるというのはイメージがつきやすいだろう。
ECモールを提供する企業は出店する小売業者から出店費用や販売手数料を受け取り、販売スペースを提供する。
ECモールというプラットフォームを提供する会社は、小売業者というアライアンスパートナーとそこで買い物をする消費者があって初めてビジネスが成立する。
顧客の囲い込みが狙いとはどういうことだろうか。
ユーザーはひとつのプラットフォームと類似のプラットフォームを行き来する自由はあるが、時間やお金といったリソースの制限により、どちらかのプラットフォームに傾倒することになるのがプラットフォームビジネスの特徴だ。
それゆえ、グリーとDeNAは必至にソーシャルゲームのナンバーワンプラットフォームを獲得しようと熾烈な競争を繰り広げている。
グリーとDeNA両方の仮想通貨に課金するほど金銭的・時間的ゆとりのある人はそう多くない。
では、ビジネスの世界で成功している(しそうな)プラットフォーム戦略を見ていこう。
・・・と思った所で意外と長くなってしまったので、次回につなぎます。
平野 敦士 カール アンドレイ・ハギウ
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photo credit: Stuck in Customs via photopin cc
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