
久しぶりのスライウォツキーの利益モデルシリーズ。
今回は利益増殖モデルについて考えてみたい。
例によって、利益増殖モデルとは何かについて論じた後に、利益増殖モデルの実例について考えてみよう。
コンテンツ
- 利益増殖モデルとは何か
- 利益増殖モデルとマルチコンポーネント利益モデル
- 利益増殖モデルの実例
利益増殖モデルとは何か
利益増殖モデルとは、ひとつの資産から何度も利益を生み出す利益モデルだ。
ここで言う資産とは、同じ技術、同じ商品、あるいは著作権(キャラクター)などを意味している。
実例でも紹介するが、ウォルト・ディズニー・カンパニーではご存知ミッキーマウスや他のディズニーキャラクターを、ディズニー映画やディズニーランドだけでなくぬいぐるみや子供服、弁当箱に至るまでキャラクターを登場させ、ライセンスフィーを得ている。
利益増殖モデルの最大のメリットは、研究開発コストを必要とせず、ブランド力の高い製品を次々と生み出せることにある。
研究開発費がかからないため生産コストが限界費用だけになり、価格はブランド力があるため高い水準を維持できる。
一度多額の研究開発費をかけて開発した資産を何度も回転させるので、ROIを最大化させる戦略とも言い換えることができるだろう。
利益増殖モデルとマルチコンポーネント利益モデル
マルチコンポーネント利益モデルを覚えておられるだろうか。
→参考: 2012/3/24 「利益モデル3. マルチコンポーネント利益モデル その1」
マルチコンポーネント利益モデルは、ある核となる商品に付随する商品やサービスを追加してトータルの利益をあげる利益モデルであった。
利益増殖モデルは同じ資産、同じ技術、同じ商品を使いまわすことによって利益をあげるモデルなので、マルチコンポーネント利益とは異なる。
だが、どちらも核となる商品または資産を活用して使い回し、利益を最大化しようとする試みにおいて類似しているモデルだ。
次回では利益増殖モデルの実例を見てみよう。
関連エントリー:
2013/3/24 「利益モデル3. マルチコンポーネント利益モデル その1」
2013/3/16 「エイドリアン・スライウォツキーのプロフィット・ゾーン経営」
2012/10/21 「プロフィット・ゾーン経営戦略」ノート 1
2012/10/22 「プロフィット・ゾーン経営戦略」ノート 2
2012/10/22 「プロフィット・ゾーン経営戦略」ノート 3
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