
ここ数年でEC業界に少しづつ変化が起きているように思われる。
これまではEC専業大手の楽天やAmazonといった企業の存在感が圧倒的だったが、徐々に別の勢力が台頭し始めている。
それは、SNSやキャリアのような、既にプラットフォームを持つ企業のEC参入だ。
例えば1億人近いユーザーベースを持つコミュニケーションプラットフォームのLINEだ。
昨年2012年の9月にLINEシークレットセールという、これまでにない新しいECを開始した。
LINEシークレットセールの公式アカウントをフォローすると不定期で期間限定商品や数量限定商品の情報が配信される。
主にLINEシークレットーセルでしか手に入らないような限定商品を扱い、フラッシュマーケティングのような手法で短期決戦的に販売する。
どちらかというと商品やブランドのプロモーションをメインに置いた、手段としてのECと言えそうだ。
他にも携帯キャリア最大手のDocomoが提供するdマーケット、モバイルゲームとSNS大手のDeNAも独自のプラットフォームを持ちながらEC展開している企業の例としてあげられる。
こうした企業に共通するのは、独自プラットフォームによるユーザーベースを既に保有しているので、一番困難な集客の点で有利なポジションにあることだ。
もうひとつの特徴として、プラットフォームごとにユーザー層に特色があるということがあげられる。
LINEであれば大学生を中心とした社交性の高い若者が多いユーザーベースだと思われるし、ドコモは老若にゃン如を問わず幅広いユーザーベースを持ち、DeNAはゲームやネットに感度が高いユーザーベースだろう。
こうしたプラットフォームごとのユーザーベースの違いによって、商品を販売する企業は自社商品と親和性の高いECプラットフォームを選択できるので利便性が高いのではないだろうか。
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