
フェラーリのモンテゼモロ会長は8日の記者会見で、中国でフェラーリが売れすぎている傾向にあるので販売を抑制する方針を打ち出したという。
モンテゼモロ会長は希少価値がフェラーリの重要な価値の一つであり、町中を走るフェラーリが多すぎるとそれはもうフェラーリではない大衆車に成り下がってしまうという考えなのだ。
ブランド価値の最終形にあるフェラーリ
車自体の性能もさることながら、「フェラーリ」という言葉に秘められたブランド価値によって、ちょっとしたファミリーマンションに相当する2500万〜4000万の価格で売れるフェラーリのスポーツカーはブランドの最終形態にあると言っても過言ではないだろう。
ブランドの最たるものは、ブランド価値それ自体が購入動機になるものだ。
一般的な定義で言えば、「ブランド」はその会社と商品が提供してきた価値の積み重ねによって生まれるポジティブ(たまにネガティブ)なイメージだ。
イメージが蓄積されて、そのブランドの名称とイメージがひとつになった時にブランドはひとりでに輝きだし、そこにプレミアムが生まれる。
そうなるとブランドの名前を冠していることが、その商品を購入する目的となるのだ。
モンテゼモロ会長の言葉は端的だが、フェラーリが積み重ねてきたイメージを明確に把握していて、コントロールしようとしている。
モンテゼモロ会長:
「年に500台も売れては独創的な存在たりえない」
「フェラーリの限定感は商品価値の基本だ。われわれは夢を売っている」
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