
2014年1月のCES(世界的な家電見本市のイベント)でLGがLINEでコミュニケーションが取れるスマート冷蔵庫を発表した。
参照: 家電とLINEで話せるLG HomeChat 発表。冷蔵庫に中身や賞味期限を確認など (engadget)
LINEやLG HomeChatというアプリを使えば冷蔵庫にビールが何本残っているか調べたり、冷蔵庫の中を写真に撮って送ることもできる。さらには、冷蔵庫だけでなく電子レンジやロボット型掃除機、洗濯機にも同様の機能を搭載し、チャットで情報取得や動作制御を行うことができる製品をリリースしている。
スマート家電という構想はSFやアニメの世界で、昔から期待されていた進化の形だが、その世界観がようやく実現されそうだ。全ての家電をスマホから操り、自宅に帰る前から電気をつけたり暖房で部屋を温めたり、料理を温めておいたり、という便利な世界がさほど遠くない未来に実現されそうだ。ただ、家電とチャットするという発想はUX的にイマイチで、もっと使いやすいインターフェースの専用アプリを作って欲しいものだが。
つい先日Googleが買収したNest Labsもスマートフォンをユーザー・エクスペリエンスの中心に据えたスマートセンサーだ。これもやはりハード自体の性能だけでなく、スマートフォンを連携してハード単独では提供できない新し付加価値を作り出す製品だ。Nest Labsの製品はさらにAIの自己学習機能を備え、自分で考えてユーザーにより最適な室温環境を提供する。
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以前のユビキタスという言葉がバズワードと化したとき、家電もスマート化するという期待が渦巻いたが、実際にはそうならなかった。スマートフォンという、それらを統合するリモコンが存在しなかったからだ。しかし、現在ではスマートフォンが完全に普及期を迎え、この問題が解決されたため、スマート家電も普及の下地ができていると言える。
最初に取り上げたLGの冷蔵庫にしろ、Nest Labsのサーモスタッドにしろ、生活を便利に変えていく誰もが望む未来の家電だ。日本でもこの流れに遅れないよう、国も一丸となって望んで欲しいものだ。スマート家電の流れに遅れまいとスマートエアコンを出そうとしたパナソニックに、50年前に作られた法令の違反という理由でスマホからの電源オン機能を無効化させるようなことはあってはならない。
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